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2016/5/13
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- 地震予知を目指し、被害を防ぐ 東濃発、世界的研究
地震予知を目指し、被害を防ぐ 東濃発、世界的研究
1995年に甚大な被害が発生した阪神淡路大震災。原因として注目されたのは、都市の下を走る活断層でした。この出来事をきっかけに1997年、岐阜県をはじめとした自治体の要望もあり、瑞浪市の地で東濃地震科学研究所(TRIES:トリース)が発足しました。
トリースが目指すのは、私たちの足下でいつ起こるか分からない地震の予知と防災。ですが、地面は地震以外の人々の生活、例えば車の通りや地面を削る工事でも揺れてしまいます。かすかな地面の揺れを捉えるために、人々の生活から発生するノイズが届かない地下深くで観測しています。
瑞浪市がある東濃地域は地盤がしっかりしていて、人間によるノイズも少なく静か。しかもトリース発足当時に地下深くまで続く研究施設を造る計画があり、これも利用しつつ東濃地域各所に約100〜1,000mの穴を掘り、さまざまな観測装置を埋めることができたのです。
地下に広がる世界から聞こえてくるさまざまなシグナルは、まるで地球の声。トリースは、この声をよりはっきりと捉え、活断層や火山などによる地震のメカニズムを明らかにしていきます。それとともに、東濃等の地域に役立つ地震防災の研究を続けていきます。
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