2016/5/13

地殻活動と地震防災 地震研究の二本柱
地殻活動と地震防災 地震研究の二本柱

地殻活動と地震防災 地震研究の二本柱

地震はいつ、どこで、どのように起こるのか? そのとき地下深くでは何が起こっているのか? どういうところが揺れやすい場所なのか……。実際に地震が起こる前に、あらかじめ知っておきたいことは数多くあります。
東濃地震科学研究所(TRIES:トリース)の観測の基本となるのが「地殻」の動き。地球を卵に例えると、カラに当たるところが地殻です。ここの日々の動きが分かってこそ、地震のような大きな現象がどのように起こるのかが分かります。地震の前触れとなる地殻の動きを捉えられれば、地震がいつ、どこで、どれくらいの大きさで起こるかを予測できる可能性もあります。さらにその予測によって、地域の被害はどれくらいになりそうかが分かれば、住民の命と財産を守る手立ても考えやすくなります。
そのためにトリースは、地殻活動研究グループと地震防災研究グループの二本柱で研究しているのです。
  

地殻活動と地震防災
地殻活動と地震防災

地殻活動研究グループ

地震防災研究グループ

私たちの生活をどっしりと支えている地殻。実は、それ自体が動きを持っているとともに、太陽や月の引力・大気・雨などのさまざまな影響も受けています。
地下で起こる地殻の動きの強さや歪み方の程度、地下水の状況、重力を測ることで、それぞれの影響が地殻におよぼす微小な変化を研究します。こうした研究の積み重ねから、地殻の物理的な活動に迫るのです。
人間がいろいろな高さや大きさの声を出せるように、地球もいろいろな声を出せます。この声をいつも聞き続けて、なんと言っているのかを理解するのが、この研究グループの大事な仕事のひとつです。

私たち人間の営みの歴史は、地震を始めとする自然災害との戦いです。地震が起こったときにどうするかだけでなく、起こる前・起こった後にどうするかを研究するのも重要です。住んでいる土地がどれくらい揺れるのか分かれば、防災計画も立てやすくなります。そもそも「被害」は、人間の生活が関わっているからこそ生まれてくるもの。つまり、人間の生活や地域の経済活動は自然との関わり方と切っても切れないものなのです。
地域地震防災のヒント探しは、その土地に残る「歴史と文化」「生業と生活」に耳を傾けること。そこには、地球の声を受け取ってきた先人の知恵がつまっています。

  

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